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「あ、ここだ。トラックが突っ込んで来たところ」
栄台総合病院を出て、十分ほど走ったところで。言わなけれないいのに、一条が呟く。
「今日は大丈夫そうですよ」
怜陽の運転する車は、事故現場を無事に通過した。
「そういえば……」
「何だい?」
「いや、普通プライベートで事故死したら、服装って白衣じゃないはずだよなぁ……って、気になってたのに聞けなかったんですけど、あの日の熊埜御堂先生も、今日みたいに白衣のまま運転してたんですね?」
「ああ、そうだよ、あの日も今の君と同じように、秋絵から電話があったら、熊埜御堂先生と一緒に、秋絵の実家の病院に、向かう予定だったんだ」
一条は懐かしそうな顔をした。
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