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夜になって、一条と怜陽が連れ立って帰ってきた。
今日は玲奈の退院ということで、怜陽も一条家にやってきたのだ。
「ただいまぁーーー」
真っ先にリビングに飛び込んだのは、一条だった。
「さやかはどこ? あ、いた。さやかちゃーーーん。おじいちゃんですよーーー」
一条はキョロキョロと部屋の中を確認した後、孫娘を見つけると、真っ直ぐにベビーベッドに向かう。
「ちょっとパパ、汚い手で触らないでよ。すぐにお風呂に入って来て」
玲奈はすかさず文句を言った。
「むぅうう。分かった分かった」
「それと、さやかって誰?」
玲奈は父親に向かって、眉を曲げる。
「えっ、鳥塚先生が、娘の名前をさやかにしようかって」
「何言ってるのよ。この子はれいかだよ」
玲奈は遅れて入ってきた怜陽を睨んだ。
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