息子の反応

3/3
前へ
/47ページ
次へ
「莉子は子育て中だから時短勤務していいはずだ。翔真くんが可哀想だろう」 自分に瓜二つで空気が読める翔真に翔琉くんはデレデレ。 実の息子だからもあるけど、ステーキを切り分けたり、大人のコース料理で食べれそうな料理を翔真に与えたりしてる。 「……お父さん、ご馳走さまでした。これ以上食べれない。デザート食べたいです」 お父さんと言われ、翔琉くんは感動して泣きそうだった。 翔真的にはこれ以上食べれないから申し出たんだと思う。 自分に瓜二つなのもあり、翔真は翔琉くんを父親として受け入れた。 だけど、私は翔琉くんを夫と受け入れる事はできない。 私は翔琉くんに相応しくない。 それに、平和な日常を送るには翔琉くんから距離をあけた方がいい。 父子の感動の対面の傍らで、翔琉くんの前から居なくなる方法を模索していた。 私だけならまだいい。 今は翔真という大切な子供がいる。 翔真を守るために、翔琉くんの前から逃げ出す準備をこっそり進めた。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

982人が本棚に入れています
本棚に追加