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「莉子は子育て中だから時短勤務していいはずだ。翔真くんが可哀想だろう」
自分に瓜二つで空気が読める翔真に翔琉くんはデレデレ。
実の息子だからもあるけど、ステーキを切り分けたり、大人のコース料理で食べれそうな料理を翔真に与えたりしてる。
「……お父さん、ご馳走さまでした。これ以上食べれない。デザート食べたいです」
お父さんと言われ、翔琉くんは感動して泣きそうだった。
翔真的にはこれ以上食べれないから申し出たんだと思う。
自分に瓜二つなのもあり、翔真は翔琉くんを父親として受け入れた。
だけど、私は翔琉くんを夫と受け入れる事はできない。
私は翔琉くんに相応しくない。
それに、平和な日常を送るには翔琉くんから距離をあけた方がいい。
父子の感動の対面の傍らで、翔琉くんの前から居なくなる方法を模索していた。
私だけならまだいい。
今は翔真という大切な子供がいる。
翔真を守るために、翔琉くんの前から逃げ出す準備をこっそり進めた。
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