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クリスマス会 side 翔琉
「参加しない方がいいと思いますよ。ストーカーしてるのもろばれですから」
翔真くんの送り迎えの時間帯に探偵に尾行をお願いしていて、2人の会話を録音してデータで送って貰っている。
「クリスマスに父親に来て欲しいって、翔真くんが言ってるが」
「……直接頼んでないのに来たら、怖いでしょ!!」
やりにくい。
莉子と翔真くんの生活を把握しているけど、手を出す事ができない。
クリスマス。
プレゼントはあったが両親が和気藹々してるイベントごとで、早く寝ろっと阻害された記憶しかない。
キリストの誕生日より出会い記念日の方が大事だと思う。
莉子とは出会い記念日と交際記念日などの2人だけの記念日を大事にしてきた。
莉子が俺の前から居なくなっても、探偵が随時、写真や動画を添えて現状報告してくれてるから、安心している。
この世の中、ストーカーもしやすい。
俺の場合、子供がいるからかもしれないが。
「莉子さん、仕事が楽しそうですね」
リモート勤務している莉子の笑顔に腹が立つ。
チームで開発するのは致し方がないが、俺の前でそんな笑顔を見せないで欲しい。
「カメラオフか?」
「そこまではわからないですよ」
莉子が俺の監視下以外で仕事をするのが気が気でない。
子持ちでも莉子みたいな可愛くて有能な子なら、嫁として狙われる。
さすがに任天社は買収できないのが歯がゆかった。
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