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「莉子、東京に戻ってきてくれたんだ」
クリスマスイブの時点で浜松駅近くの賃貸マンションに引っ越す事は決まっていた。
「……ご存知でしたよね」
優秀な探偵を雇ってるらしく、私の行動は全て翔琉くんに知られている。
「嫌、莉子が東京に戻ってきてから知った」
私は常に探偵に見張られているらしい。
「莉子を口説きに京都まで行かずにすむ」
引っ越したその日に翔琉くんが訪ねてきたから顔がひきつく。
「お父さん、いらっしゃい!!」
家の中に招き入れるつもりはなかったのに、翔真が翔琉くんの手を引いて家の中に入れた。
「見て、僕が作った世界!!」
アイパッド版のマインクラにハマっている翔真が翔琉くんに自分が作ったゲーム内の世界を見せた。
「お父さんもマインクラやってる。一緒にやろうか!!」
鞄から最新のアイパッドを取り出し、マルチプレイで仲良く遊び出す。
3歳児はまだ回路を組むのは難しく作る事ができなかった自動◯◯機を、翔琉くんが翔真に教えながら作成する。
「お父さん、ありがとう!!」
翔琉くんに遊んで貰えて、翔真は楽しそうだった。
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