変わらない気持ちを私に

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ピロンッ 彼氏のスマホにメッセージが浮かび上がる。「彼女さんにバレてない?」カオリという名前からして女性だと思われる人物からだ。 私は瞬時に理解した。最近彼が冷たいのも、私の動向を気にしすぎているのも、全部こいつのせいだった。同棲してから一年が経とうとしている私たち。もうここで終わってしまうのか……。私は最後の賭けに出た。 「今週末、久しぶりにデートしない?」返ってきたのは驚いた表情と「わかった」というそっけないものだった。 「ここ私たちが最初にデートした場所だよ!」「懐かしいなぁ」一人で会話しているギクシャクな私たち。この空気に耐えられなかったのか、彼が俯きながら「ごめん」とただ一言。「どうしたの?」「ずっと君に隠していたことがあるんだ」 あぁ、もう終わりにするんだね。 「実は、これを君に贈りたくて……」自信なさげに差し出されたのは、太陽に照らされた美しい指輪だった。「これ、は……?」想定外の状況に言葉が詰まる。「君と結婚したいんだ」「なんで、だってじゃあカオリって人は?」「あの人は指輪を選ぶのを手伝ってくれた人だよ。もしかして、誤解しちゃった?」「うん」 項垂れる彼を見て、嬉しいような泣きたいような複雑な気持ちに支配されていく。「私も貴方とずっと一緒にいたい」 偽りのないこの気持ち、どうか貴方に……。
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