あんまり勉強しなかった

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あんまり勉強しなかった

母の実家は埼玉県の南(東京に割合近い)で昔から拓けている処なので、戦時中はたぶんもっと田舎に住んでいたのだと思う。 登校途中に空襲警報が鳴って、そのまま家に帰ったこともあったとか…。 とにかく、戦時中は軍事教練なるものがあったり、勤労奉仕とか、「あんまり勉強しないで卒業してしまった世代なのよ。」と母は言っていた。 それでも、一クラスで2,3人しか女学校に進学しなかった時代に、高校まで卒業したのだから、いうほど勉強してないとは思えないのだが…。 戦前は、義務教育は6年だった。ほとんどの人は小学校(国民学校)を卒業すると仕事に就いてたわけだ。 母は、高等女学校在学中に終戦で学制改革が行われたので、5年で卒業するはずが、女学校がそのまま高校になったので6年通ってしまった(?)らしい。 で、前半は戦時中だったのでもちろん英語の授業はなかった。そのせいか、数学が得意だった話は聞いたことがあったが、英語はよく分からないようだった。 余談だが、戦中・戦後教員不足で代用教員という制度があったらしい。私が中学生の時の英語の先生が“その生き残りらしい”という噂が真しやかに囁かれていた。確かに、授業内容がかなり怪しかった。かと言って、私の英語の成績が伸び悩んで、いつも足を引っ張っていたのは、その先生のせいにはできないのだが…
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