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Mon.
土日を挟んで月曜日。2月14日。バレンタインデーがやってきた。
3人はもちろん、いつもと同じ時間に学校を出た。
「どう…」
「「「小池さぁーーーん‼︎」」」
3人で小池さんに駆け寄る。数日ぶりにめちゃくちゃ寒い日で、小池さんの鼻が少し赤くなっていた。
「お帰りー。今日寒いねー」
「…せーの?」
「そう…言うよ?」
「せーの‼︎」
「「「お疲れ様です‼︎」」」
貴美の合図で一斉に差し出したチョコレート。
「えー⁈」
小池さんがビックリしている。冷たい風が吹いたけど、3人共寒さを感じないくらい顔が熱かった。
「え?俺貰っていいの?」
「貰ってくれないと困ります」
「あの、公務員のお祝いだと思って…」
「決して手作りではありませんので‼︎」
「えー、嘘。めっちゃ嬉しい」
「ありがとう貴美ちゃん」
「ありがとう美樹ちゃん」
「ありがとう綾子ちゃん」
1人ずつ受け取ってお礼を言ってくれて、握手をしてくれるイケメン。幸せな気持ちになった3人は帰宅前になぜか学校に向かって走り出した。
「お疲れ様です。これ、私たちからです」
「いつもうるさくしてすいません」
入口の「どうぞー」さんに3人で買ったチョコレートを渡した。
「え⁈俺にもくれんの⁈嘘⁈」
思った以上の反応に笑いながら帰って行く3人に、小池さんは手を振った。
「また明日」
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