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「というわけで……聖良。俺を嫉妬させて煽ったらどうなるか、ちゃーんと教え込んでやるよ」
「や、教えてくれなくてもいいんだけど……?」
「教えねぇと分からねぇだろう? お前は」
「うっ……」
教えられなくても分かると言えばもしかしたら永人は止められたかもしれない。
でも、零士とケンカしただけで嫉妬すると言われても分からないし……。
「とにかく、これで二人きりとあんまし変わらねぇ状態だ。もうキスしたっていいよな?」
「え? ちょっ、待っ――」
実際には二人の世界に浸りこんでいるとはいえ愛良達がいる。
それで二人きりになれたとは言わないんじゃないかな?
なんて反論は口に出す前に止められてしまった。
頬を掴まれて、強引に後ろを向かされる。
意地悪そうな目に、甘い熱を宿らせて見下ろす永人。
その目と視線が合うと、言葉が詰まった。
強い執着と相応の欲求。
求められていることに、喜びが沸き上がる。
そう、こんなにも私だけを求めてくれる永人だから、私は彼を選んだ。
そんな永人だから、私も想いを返したいと思った。
……だから、恥ずかしいからと拒み続けるのにも限度があって……。
「聖良……」
甘い呼びかけに、羞恥の心は溶かされてしまう。
「ん……」
だから私は、目を閉じて彼の唇を受け入れた。
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