第四話

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第四話

春です。 みんな元気です。 「ううー、いい話じゃのー」 はいティッシュ ありがとう。 涙を拭き、鼻をかんだ。 「こういう、スポ根物って応援したくなるよな」 「黒子のバスケサイコー!」 「サイコー!」 「何がサイコーだ、課題終わったのか?」 「おかえり、終わったよー」 「はよねろ!」 「ハーイ、おやすみなさい」 「おかえりなさい、グスッ、次、早く見たい」 「一度に見なくていいだろう」 「だってー、うち、録画できなかったんですよー、これ凄いです。ア〇ゾンプライム、こんな小さな機械で見放題です~」 だからって、毎晩、映写会はないだろうと言いながら風呂と言った。 「だってさ、いいものはいいじゃん」 「だからって、アニメばっかり」 「いいじゃん」 「この口か!」 「ほんなほほいはなふてほひひれすょお(そんなこと言わなくてもいいでしょ)」 「まったく、ん?泣いてねえか?」 「お、パパが帰って来たの気が付いたか?行って来る」 「ガキがガキ育ててるんだもんな―ハア」 「花ちゃ~ん、どうした、起きちゃったー」 ベビーベッドの中でぐずる愛娘を抱きしめます。 22歳になりました、お母さん、私ちゃんと母親できているかな? 「起きたのか―、ただいま、花、んー、いい子だな」 頬っぺたをつついて、私の顔の横から顔を出した彼は33です。いいパパさんで、最高の旦那様です。 そして 食堂は、6年目を迎えました。 いまだに、みんなの健康管理をしています。 社員食堂の従業員は一気に15人になり、食堂部になりました。 ぬわんと私が部長そして男女二人が社員になりました、拍手です。 そして、会社は大きくなって、今は上の階も使っています。 「おはよう」 「おはようございます」 「仕込みは?」 「できてます」 「ミーティングしまーす。集合してください」 今、上の階は軽食の販売所専門になりました。 サンドイッチを中心におにぎりやスープ、弁当、飲み物が売られています。小さなコンビニです。商談なども行えるスペースができて、コーヒ-などの飲み物も充実してるので、重宝されています。 まあ、下の会社のほうは汚いし、椅子も古いからみんな嫌がってたところもあるのよね。 下の階は、今まで通りに、日替わり定食と麺類が中心の食堂です。 変わったのはいろいろあります。 まず時間です、社員が増えたので交代ができるようになりました。 食堂は七時半オープン、上の階は仕込みの関係で七時オープン夜六時でcloseです。 食堂は、セルフサービスで、キッチンの周りが混雑していたので。定食と麵と別の搬入口にして、洗い物が自動である程度できるものが置かれ、食べ終わった食器を入れてもらうと、山のようになっていた洗い物が片付くようになると、スピードも、人の流れも変わり、売り上げは、私が一人でやり始めた時の10倍近くになりました。 今度は食堂部でボーナスがもらえるように頑張るぞー、なんて意気込んでおります。
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