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いつまでやれるかな…
そんな不安は毎日だ。
今の姿で生まれ故郷に帰ることはこの先もきっとないだろう。
東京での生活も静流には慌ただし過ぎた。
この街は性に合っている。
広いこの道も好きだ。
だからこそ、この街で頑張っていくしかない。
いつか、広い車道を駆け抜けるウィメンズマラソンにも参加してみたい。
無理なのはわかっているんだけど。
自認しているセクシャリティは女性だ。でも、性別適合手術を受けていない道雄としての身体は言わずもがな男性である。
競技者としてではなく、単に女性として走ってみたいんだけどな…
緑のトンネルを抜けたら、願いが叶えばいいのに。
そんな夢想をしながら、ベッドに横たわり、眠りについた。
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