20xx年

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20xx年

「皆さま、おはようございます。歴史の授業の時間です。本日はチャイナより東に位置し、オーストラリアより北に位置していた、かつて、栄華を極めていた国、ジパングについて、学習していきたいと思います」  バーチャル上に現れた教師が壇上に現れた。生徒たちはVRで授業を受けるため、ヘルメットを被っていた。 「今から五十年前に、突如として、ジパングは消滅しました。何故でしょうか?核ミサイル?戦争?地震?そのどれでもありません。ジパングは地球のために、自ら消滅することを選択したのです」  一人の生徒が挙手をした。 「ジパングはどのくらいの大きさだったのですか?」 「約37万キロ㎡で、東南アジアに位置するベトナムと同じくらいです」 「ありがとうございます」 「他に、ジパングについて、質問はありますか?」 「ジパングの国民は、消滅することに反対はしなかったのですか?」 「ジパングには天皇陛下がいました。天皇はジパングの象徴的な存在でした。天皇の一言で国民が結束する国家です。つまり、天皇がいたからこそ、自己犠牲を払えたと、ワタクシは考えます」  一人の生徒が「てんのう」と口ずさむ。 「それでは、ジパングが消滅するに至った歴史を見ていきましょう」
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