君のスパイ

Prologue

もし、友達が嘘をついていたらどうする？
もし、敵国のスパイだったら？

さて、今私が尋ねたことは、私にとってすべて事実だ。
おとぎ話のようでも、本当なのだ。

私の友人、エマはメリディスからのスパイだった。敵国であるメリディスと、我々の国であるセプテリスの関係は、私のじいちゃんのじいちゃんのじいちゃんが子供の頃から、悪化し続けていて、戦いが長らく続いていた。

この戦いに勝利することが、私たちの使命だった。戦いといっても、武器などを使って公に戦うわけではない。 その代わり、秘密裏に戦うの。
私達は、政治的に、時には肉体的にも殺し合う。でも、なるべく静かに。

この2つの国の、新聞やメディアはこのことについて報道しない。テレビも報じない。

私たちは知っている、市民も知っている。しかし他国は知らない。

これは、静かに行われている秘密戦争の間のお話。