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(トーマさんはガチで素晴らしい先輩だった。
頭も良くて俺にはない知識もいっぱい持ってたな…)
フットは思った。
またフットがトーマと出会えたのもシエリが間接的に出会わせてくれたのもある。
(本当にシエリは障害があるのによくやっている。あの子には頭が上がらねえや…)
「きゃークロトお兄ちゃん高い高いしてー♪」
と黄色い声がした。
「おう良いぜそぅら♪」と快く答える青年の声。
それと共にフットに激しい怒りと悲しみが襲い掛かった。
見るとなんとクロトが二人の幼児と幼女を高い高いしていた。
「うわーい高ーい!」
「フットよりもずっと高ーい!」
フットよりもずっと高い!
フットよりもずっと高い…
フットよりも…
フットは幼女の声に激しい絶望を覚える。
幼女の声は悪気が無くその分残酷だ。
くそう俺はあのイヤミ野郎に負けたのか…。
あの性格のクソ悪いキザ野郎に…!
フットはワナワナする。
「あの人怖い顔してるー」
「見てはいけません!」
フットを名指しする子供を母親がしれっと注意してたのをフットは知らない。
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