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分かれ道で僕と君は右手に、3人は左手に。
楽しかった、またやろうって。
こういうのいいな。
放課後みたい。
僕と君は手を繋いで帰り道を歩く。
街灯から街灯へ。
体操着みたいな格好のまま。
変なの。
まだ秋の入り口なのに、遊び終わった帰り道はちょっぴりさみしい。
「あの駅から電車に乗らないと、三神さんに会えなくなっちゃうんですね」
ぽつん、って。
雨垂れの予告みたいな君の言葉。
さすがに7年目の大学生は、無いよね。
「そんなことないよ」
確信は無いくせに。
確信を持って僕は胸を張る。
「だって柏田くんがいないと眠れない」
君はそっと僕の頬に手を伸ばす。
「カミナリ!」
僕は鋭く囁いて、ふえって顔をした君の唇を素早く奪う。
そのまま君の手を引いて走り出す。
僕たちは育ち過ぎた小学生で、まだまだ遊び足りない。
《 おしまい 》
お読みいただいてありがとうございました!
2年くらい前に書いて非公開にしていたものを、こちらで再公開しました。
好きなことを好きなように書かせていただいています。
それにしても全員体操着に赤白帽子って……ジャンルはBLでいいのかな😅
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