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「.........日誌出しに職員室に行ってただけです」
木嶋くんと話すとき、
私は、至って冷静になろうとする。
(今日は、惑わされないように............)
そんなことを心の中で唱えながら。
でも、その気持ちはすぐに打ち砕かれる。
──────グイッ!
と、私をいきなり引き寄せる彼の。
木嶋くんの...............手によって。
引き寄せられた私は、
もちろん、木嶋くんの腕の中。
ぎゅっと抱きしめられている状態。
「あーーー、やっぱいいわ、葉由の抱き心地」
抱きしめた直後から、
サラッと、そんなことを言う木嶋くん。
(.........まるで、大きなぬいぐるみになった気分)
でも、私と木嶋くんは、とても歪な関係。
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