13.これからの人生

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「ここからは最後の質問と言うか、美緒が態度変わった原因ですけど、まずは陽貴さんのこと改めて聞いてみたんですね、今どう思っているか。そうしたら、無駄に手出して失敗だった、とか黒歴史、とか言うんです。酷くないですか? だから、ちょっと本腰入れて説教しました。美緒が素直に親の決めた相手と婚約していれば、優希乃さんは陽貴さんと別れることもなかったし、陽貴さんは亡くならずに済んだんじゃないのかって。美緒のせいであの2人は不幸になったんじゃないの? とまでいったら、ようやく反省の顔を見せました」  せ、説教? 同期で仲が良いからこそできるのかもしれないけど、社長の娘でもある棚橋さんにそこまでするなんて。少し心配にもなってしまう。 「そこまでしてくれるのはありがたいけど、棚橋さんとの関係が悪くなったりしてない? 同期は大事にしてほしいし、会社での佐知の立場とかも心配だよ」  ……なんて、すっかり同期(菜々)から縁を切られたも同然の私が言えたことかって感じだけど。  私の心配をよそに佐知は笑って答えた。 「今だに仲良くやってるんで大丈夫です。今回頑張ってくれたらお礼にご飯奢ることにしてますし。あと、これは優希乃さんのためだけじゃなく、私の気持ちが収まらなかったのもあるんです。私にとって陽貴さんは昔から憧れてた人ですから。 ということで、反省を態度で示してもらおうと思って、今日来てもらったんです。叔母さんと愛理ちゃんを説得して欲しいって。まあ、元はと言えば美緒がこじらせた関係ですから、美緒が言えば納得してもらえると思ったんです。思った通り、うまく行ってよかったです」
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