ある少女の告白

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ある少女の告白

死んだらどうなるんだろうと思ってたけど、別にどうにもならないんだね。 何となくぷかぷか浮かんでいるだけ。 言われた通りに飛んでみたけど、上手に飛べてたかな? 皆、喜んでくれたら嬉しいな。 でも誰も私に気付いてくれなくなったからちょっと寂しい。 今までは、また明日って言ってくれてたのに、私には明日が無くなったんだもん。 明日はあるけど、今日と同じ明日が続くだけ。 昨日も今日も明日も、ただぷかぷか浮きながら時間が過ぎるだけ。 そういえば一回だけパパが私に気付いてくれた気がするけど、なぜか怖がってすぐに逃げて行っちゃったの。 もしかしたら、頑張ればもっと皆も気付いてくれるかもしれない。 でもやっぱり、今までみたいに遊んでもらえないのは寂しいな。 そうだ、皆の子どもに生まれ変わったらいいんだ。 そうしたら私を愛してくれるし、ずっと一緒にいられるね。 そうしよう。 私ね、皆の子どもに生まれ変わったら、また会えたねって言うの。 そうしたら気付いてくれるかな? 楽しみだな。
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