仕事・労働・奴隷・搾取。

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仕事・労働・奴隷・搾取。

 小夜子ちゃん(と思しきガイコツ)は現れるなり、マシンガントークでお説教を飛ばしてきた。  「大体舐められるような奴って、申し訳ないとかすぐスイマセンとか言ったり、キャパオーバーしてんのに頼まれた仕事断れずに無理して受けたりすんだよね。そんなんだから舐められてロクな目に遭わないんだよ。組織なんていざとなるとなーんにもしてくれないんだからさ。これからもずっとそんなんだと、私みたいな骨密度スッカスカのホネだけになっちまうよ?」  言い返す言葉が見つからない。なんだこのガイコツさん。  「はぁ。」  「はぁって。あんたわかってる?もっとズバッと言っちゃうと、悪いけどアンタ死相が出てるよ?」  「はぁ。」  思想?歯槽?歯槽膿漏?歯医者ずっと行ってない。あ、死相?  「えっ、ホントに麻痺してる?昨日のうっすいリアクションもそのせい?冷静だったわけじゃなくて麻痺?疲労のピークがそうさせてるの?そうなの?」    畳み掛けるように言われて、もう私は笑ってしまった。 「アハハ~スイマセン~。なんか言ってる事よくわからないですー。」  初対面のあの子と同一人物とは思えない、バズーカ砲レベルなマシンガントークのガイコツに何か説教されてる?今キャパオーバーの真っ只中でぇす。  人間というのは、限界を超えてしまうと笑ってしまう場合があるらしい。  ここんとこの波乱の流れから今まで、もうわけわかんない。ワケワカメ。  「もうここまで来ちゃったら笑うしかないっすねー」という感じなのかな?  私はガイコツ娘にわけわかんないお説教をその後も延々、マシンガントークでぶつけられたものの、バズーカ砲レベルの語気の強さが加わってた為もあって、脳内処理が追い付かずに右から左へ流れていくようだった。  言葉の意味は脳内にとどまる事は出来ず。マシンガンの弾は次から次へと脳を突き抜けていく。ただめっちゃ叱られた、というか激しく怒られたという余韻だけがずっしりと重く残っていた。  何を言われたのかはよく思い出せない。息つく暇ない位すげぇ早口なんだもん。  どうにか思い出せるワードは、仕事と労働は違うとか、労働と奴隷どっちがいいかとか、お前はドМかとか、挙句に搾取される人生がどうのとか骨密度がどうのとか。骨密度って牛乳飲めばいいの?何言ってんのか全くわかんない。  録音出来たら復習できていいのに。いや、再生しても聞き取れないかも。
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