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友だち回想
もう…ダメかもしれない。
手紙は渡せた。
でも、私がしたことは困らせてしまうだけかもしれない。
…でも、知った上で生きていける方法を選んで欲しかった。
あの日…
「私、好きな人がいて今度デートすることができるようになったんだ。」
そう嬉しそうに近況を教えてくれた。
色々話す中で、今日はその時に着ていく服を探そうって話になった。
まずはゆっくり話を聞いてからと思っていたときに始まった。
極秘国家プロジェクト…。
私はその日、鼻が詰まっていた。
慢性の副鼻腔炎だから気には止めてなかったけど、まずそれが私の運命を変えた。
医師のプロジェクト説明の話を聞き、私は断った。最後に医師がか「人に話…」って締めくくろうとした時、くしゃみをしてよく聞き取れなかった。でも、話の流れから『人には言わないように』ってことだと解釈した。
くしゃみをしたからか鼻が詰まっていたのが少し良くなった。
そうしたら、少し気分もよくなった。
終わりかと思っていたけど、もう少しゆっくりしていたい、ボーっとしていたい気分になっていた。
その時、看護師が注射器を持ってきた。
そして、医師と話始めた。
「本当にここの空気とリストバンドの経皮吸収で暗示にかかっていくんですね。」
「あぁ、俺が教えてもらったキーワードを聞くとしばらくは記憶もなくなるらしい。すごいものを開発してるよな。このチップも断った人にも入れて、このプロジェクトのことを他言したやつは1週間以内に死ぬようになってるってよ。」
「先生すぐに亡くなる訳ではないんですね。」
「それも国が怪しまれないように自然に弱っていくんだってよ。怖いよな。」
準備をしながら被験者を目の前にすごい内容だった。
私は、きっと鼻詰まりやくしゃみで思っているより暗示にかかっていないのだと自覚しながらも少しずつ効果を表し始めたことによって、体が鉛のように動かなかった。
そのため、抵抗することもできず呆気なく注射を終えてしまった。
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