ショッピングモールから

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順番が近づいてきたことで自分の緊張が高まってきているのを感じた。 そんな中、部屋の中から「本当ですか⁈」と声が聞こえた。 実験についての話のはずなのに、なぜか驚きの中に少し嬉しそうに感じたような声色だった。 「どんな話してるんだろうね。次だ〜きんちょ〜」友だちは言葉とは裏腹に少し好奇心が湧いたように見えた。 5分ほど経過して先程の女性が出てきた。 さっき終わった人の中で数人いた薄ら笑いを浮かべていた。 「よし、行ってくる。」 「うん。いってらっしゃい」 そんなやり取りをして友だちは部屋へ入っていった。 『断るだけ。大丈夫。あ〜でも緊張で口から心臓が出そう…』 緊張と不安で色々なことが頭を巡り考えている間に時間が経っていたのか友だちが部屋から出てきた。 表情が明らかに暗い。そして、顔も緊張を通り越して絶望感が漂い、泣きそうな顔をしていた。 その様子を見て部屋へ入ることに恐怖を感じた。 「大丈夫?」 友だちにそう声をかけてみたが、チラッとこちらへ顔を向けただけで、そのまま無言で通り抜けていった。 『!?!?!?』 「あ…あの、ちょっと緊張し過ぎて。ト……トイレに先に行ってきていいですか?」 私は近くにいる白衣を着た女性にとっさにそう声をかけていた。 「?はい、大丈夫ですよ。」 きっとこのタイミングは不自然だったに違いない。10分あるかないかの問診時間でさらに自分の番になったタイミングでトイレに行くと言い出すなんて!! でも、私の中での本能が咄嗟に危険を感じた気がした。 私はトイレへ案内されながらどうすれば回避できるかを考えていた。
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