ぞうきん

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ぞうきん

 私はもう日記みたいなのはやらないと決めていたのですが、じゃあこれは何かって言うと、ついったーで呟くと長いし、ここでいいかと思って書いてるんですけど。  つまり日記だよね。  ごめんなさい。  結局書いてるやんけアホかいな。  いやさ、ぞうきんなんや。  握力ハンパねえギネス一位のおっちゃんが千切れるくらいに百万回絞ったぞうきん。  唐突に死にたくなったりするんですよ。  いまだにあるんですよ。  でも、そんなことは誰にだってあると思うんですよ。  ただ、困ったことに私は行動にうつしてしまうんですよ。  ばばあのメンヘラとか救えねえなって言われたらそれまでなんですけど、そうなんですよ救えねえんですよ。  でも、自分を救うのって結局自分だったりするんで、ようは気の持ちようだとか、価値観を変えるだとか、気分転換だとか、まあそう言うやつ。  手にすべきは青酸カリではなく、頓服薬であれ。  首をくくる縄を結ぶ筋力があるのだったらヨガでもやれ。  根性焼きするんだったらパスタでも炒めてろ。  って思うんですけども、どうにも体はそうは動いちゃくれない。  ただまあ、もう救急車に運ばれることはないんですよね。  絶対に。  何故って、責任があるからです。  どんなにやっべえことになっていても、私の親族は救急車は呼んでくれません。  息子の面倒をみれる人間が私しかいないからです。  だからまあコレでいいんです。  私は精神病棟で休息することも、ODをして数日昏睡して休養をとることも、まあまあ許されないわけです。  でもね、子供なんて生むんじゃなかったっては思わないんですよね。  一度も思ったことないんです。  こいつと一緒にいてえなあって思うと、まあまあ自滅の道へフラフラ行きそうになる脚も、なんとかね、ぎゅっと踏ん張るんですよ。  仕事にだって行くし、飯だって作ります。  でもね、たまーに、なんもかんも出来なくなっちゃうの。  なーんにも手につかなくって、死んでるみたいになっちゃうの。  そんな人間になっちゃったの。  欠陥品なの。  どっかが欠けてるの。  からっぽな部分があるの。  そこは何であってもどれであっても埋まらないの。  そんな大人にならないで欲しい一心で子育てなんぞをしております。  誰もが満たされない何かを抱えて生きている、みてえな歌詞がどっかにあった気がするんですけども、そうだと思う。  でもこの歌は何か希望が詰まっていたような覚えがある。  救いのない歌も溢れているけれど、救いのある歌の方がテレビではよく聴く。  まあ、テレビ観ないんですけど。  私はまだ知らないだけだろうか。  それとも、とっくの昔に燃え尽きてしまったのだろうか。  生きることに対する情熱と言うものを。  それとも、生きることはそんなに激しい大雨のようなものではなくて、穏やかな陽だまりのようなものなのだろうか。  だったらいいなあって思う。  もう、私は本当はとても疲れてしまっているんだ。  いつだって倒れてしまいたいんだ。  これ以上、どんな目に合えば許されるの?と、何度も問いかけた。  私は、いつまで生きればいいの?  裸足のままで。  荊だらけの道ばかり。  空気さえも毒となって。  息も出来ない。  責め続ける声に怯えて。  壊される。  発狂しないように、必死に耐えている。  愛してる愛してる愛してる。  それだけを呪文のように。  呪いのように。  お守りのように。  心で唱えて。  心で唱えて。  心で唱えてる。  眩い光よりも、淡い蝋燭の橙色。  暗いトンネルの向こう。  長い長いこの迷い道を出たら。  そこでやっと叫ぼうと思う。 *これは私が私に対して言ってる話であって誰か他の方に向けた言葉は一切含まれておりません。
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