17人が本棚に入れています
本棚に追加
雨宮汐梨の大学生活(二)
恋人がいれば楽しいはずのクリスマスと年末年始を、汐梨は家族と過ごした。
「あんたが家にいるなんて、珍しいわね!彼氏に振られたんでしょ!」と母親に図星を指され、
「彼氏なんて、いなかったもん!どうして、娘を傷付けるような事を、平気で言うの?」と拗ねていた。
「だって、高校生の時もそうだったじゃない?一泊して帰ってきたら、ずっとふさぎ込んでいたし。受験が終わった時もそう、男の子と何かあったんでしょ!あなたはすぐに顔と態度に出るから」と過去を蒸し返され、汐梨は居たたまれずに部屋に引き上げた。母親に、すでに処女でない事や性の悦びを知っている事を見透かされているようで、穴があったら入りたい心境だった。
最初のコメントを投稿しよう!