プロローグ

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プロローグ

私は目を開けた。 視界は白く透き通っている。 目の前の壁や窓も通り抜けられそうなくらいに全てが(もや)がかって見える。 ふわふわと心地の良い柔らかさが私の身体を包んでいる。 ゆっくりと寝返りをうち身体の向きを変えた。 目を開けた時は気づかなかったが、今私の前には男性がいる。 ながく、綺麗なまつ毛が目を瞑っていることでより一層際立っている。 私はそっと頬に手を触れた。 触れた感覚がない。体温を感じない。 何故私はここにいる? ここはどこ? この男性を私は知らない
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