可能性は無限大

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可能性は無限大

私のお世話になっている医療関係者に、30代の仕事のできる可愛いママさんがいる。 その方は肩を落とす私に言った。 「可能性は無限大だよ!」 だからどんどん挑戦すべきだと、私を励ましてくれた。 私はその言葉から大変勇気をもらって、こうしてエッセイなどを書いている。 それで、ぜひこの言葉を使わせて下さい、と許可を頂いた。 ついでに、なんだかカッコいい言葉だったので、スポーツ選手が使っていたとか、アニメのセリフなのだろうかと尋ねてみた。 「いや〜、私の記憶では何かで見たとか聞いたという記憶はない」との事だった。 でも、どこかで誰かが使っていそうなフレーズだ。 彼女は自分の長男があまりにも慎重過ぎて、行動を起こせない時にこのフレーズを使って励ましているのだそうだ。 『石橋を叩いて』らしいのです。 そこで私は言いました。 アメリカの特殊部隊の戦闘員は、どうやって選ばれるのかという事を。 特殊部隊なんて所属だと、誰もが勇敢で誰よりも1番に現場に飛び込んで行くイメージを持つ。 けれど、実は軍隊の中で最も慎重で用心深い人物が選ばれるのだそう。 なぜかと言うと、英雄気取りで真っ先に敵地に乗り込むと、間違いなく一発目で撃たれる。 勇敢過ぎて恐れを知らない者は、自分の身すら守れないのだ。 ほほぅ、確かにそうだ。 逆に特殊部隊の戦闘員は慎重であればある程いい。 結局のところ、最後まで生き残れないと戦いには勝てないのだから。 という訳で『長男』や『家長』なら、慎重で用心深い事に越したことはない、と思う。 真っ先に飛び込んで行って、撃たれて死ぬよりも、家や家族を守るために最後まで生き延びてほしい。 何よりも大切な人を亡くしたくはない。 で、 可能性は無限大から遠ざかってしまったものの、私はこの言葉を使いたくて仕方がなかったので、ここに書いてみた。 諦めないで、挑戦し続けて欲しい。 それが母親の思いかもしれない。 素敵なママさんなのだ。 けれど、自分を大切にして欲しいよね。 そういう訳で勇気のない私の背中をドンと押してくれたあの方に。 「可能性は無限大」という素敵な言葉をありがとう。
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