3. お茶会@花の神殿

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 もしかしてまた何かやらかしてしまったのかもしれない。ちょいちょい私は変な事を、気付かずに言っているみたいなので気をつけてはいるのだけど。 「フローラ、あっさり見破られたからってそんな顔しないの。むしろ違いの分かる人が現れたって喜んだら?」 リアナが面白いものでも見るかのような目でフローラ眺めている。 「フローラのお茶会で出されるはちみつは一際美味しいって評判なんだけど、どこの養蜂場のはちみつかは皆に絶対に教えないのよ。実は花の神が育てた花の蜜ってわけ。間違いなく美味しいに決まっているでしょ」 この神殿に咲く花から感じていた幸福感は、花の神自らが育てているからか。鼻歌でも聞こえてきそうなほどご機嫌で咲いているのも納得だ。 コクコクとアイリスが頷いていると、フローラはふんっと鼻を鳴らす。 「別に、なんとも思ってませんわ。それよりあなたの神獣はユニコーンなんですってね。みんな驚いていたわ。それなのに神鳥は『見てからのお楽しみ』とか言って、教えてくれないのよ。良ければ見せてくれない?」 「ええ、もちろんです。エフティヒア、こっちにおいで」
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