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「まぁ変わった神鳥で、誰の鳥だか覚えやすいわね。そうだ、アイリスはセフィロス様と結婚しているって聞いたわ。わたくし仕事柄、薬草の事で風の神殿へ行くこともままあるあるのよ。アイリスがいるなら、あのお堅い雰囲気のする神殿へ行くのも悪くないわね」
「えっ?! えーっと、その......」
早速答えづらい話題が来てしまった。風の神殿には行ったことはあっても住んでいない。住んでいない事を言ってはダメとは言われていない。ただ何も言わなければ、必然的に一緒に住んでいると思われるのでそのままにしていると言うだけなのだ。
「私、その......風の神殿には居たり居なかったり、と言うか......」
正直に言っていいのか分からず困ってリアナの方を見ると、代わりに答えてくれた。
「アイリスは風の神殿には住んでいないわ」
「一緒に住んでいない? 結婚したのに?! じゃあどこに住んでいるの?」
「ええーと、緑の豊かな山奥と言うか......」
「どこよそれ。誰の管轄地?」
「あなたのです」とは言えずしどろもどろしてしまう。変な汗が出てきた。
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