1. 久しぶりのお茶会

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「ああ、本当に美しい方だったね。光に当たると白銀がキラキラと虹色に反射してさ。その場に居た者達はみんな、『これでようやく三大美女神問題にかたがついた』って話題で持ち切りだったよ」 「どうだか」  ふん、とフローラは鼻を鳴らす。  三大美女神問題と言うのは最も美しい女神3人の事で、3人目が決まっていないと言う話。  三大美神と言われているのはフレイ、セト、セフィロスの3神。三大美女神はリアナとわたくし、ことフローラ。 そしてもう1人はと言うとそれぞれに推しの女神がいて、3人目が誰かを議論し合うのが酒場のお決まりの話題ネタとなっている。 「フローラ様の目は厳しいですものね」  くすくすとヴィーナスが笑う。 「わたくしはともかく、リアナ様と肩を並べようって言うのよ。中途半端なのは許さないわ。フレイヤはまだいいわよ、謙遜しているから」  美の女神・フレイヤは 「私は美しいものを愛でるのが好きであって、私自身が美しい訳ではありません。三大美女神なんて恐れ多いですわ」 と言って、謙虚な姿勢を崩さない。だからまだ許せる。
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