2. ヒマ

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「アイリス様、リアナ様がお見えですよ」  テーブルで1人うだうだやっていると、ジュノが声を掛けてきた。 「リアナ様?」  今日は特に来るという知らせは貰っていないけど、何か用だろうか?  振り向くと既にリアナはリビングまでやって入って来ていた。 「あら、アイリス。どうしたの? ぐてんとなっちゃって」  リアナに言われて慌て姿勢を正す。見られたのがセフィロスじゃなくて良かった。 「いえ、ちょっとヒマだなぁ。なんて思ったりして……」  超絶忙しい人に向かって何言ってるんだ私は。言った後に後悔する。 「毎日ここで過ごさなきゃならないんだもの。無理もないわ。でもそういう事なら今日は、ちょっと楽しいお知らせを持ってきたわよ」  リアナはアイリスの発言を気を悪くする様子もなく、隣に座ってきた。 「楽しい知らせですか?」 「ええ。あなたの立神の儀に出席出来なかった神が1人いたのは知っているわよね」 「はい。花の女神・フローラ様ですよね。確かその時、地上に降りていて来られないと伺いました」  フローラはアイリスが住んでいる2層目・南を管轄している女神だ。リアナと並んで、相当な美女だと聞いている。 「つい最近フローラが天界に戻ってきて、それであなたに会いたいんですって。お茶でも一緒にと誘われているだけど、どうかしら」 「私にですか? えっと……」  どうしよう。初対面なら尚更、答えられない質問をされた時、上手く切り替えせる自信が無い。 「私も一緒に行くから大丈夫よ」 「いいのですか? それなら是非」  リアナが一緒なら心強い。アイリスは首をこくこくと縦に振る。 「それなら決まりね。日程はまた手紙で知らせるわ」    リアナはそう言うと、置いてあったクッキーをつまみ始めた。
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