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「だけどね、この魔獣が元に戻ったら、この子自身の魔獣にされていた時の記憶がきれいさっぱり無くなると思うから。お別れの覚悟をしておいてね」とお祖母様。
「それは…」ライアンが躊躇う。
「ライアン？早くしてあげて」と急かすキャシー。
「……レイナが悲しみますよね」
「そりゃ…。でも死んでお別れより、きっとずっといいと思うわ」
そっとライアンが私の背中を撫でる。
「ルナ。君が僕の事を忘れてしまっても、君が人間に戻ったとしても、いつか君を探し出して迎えに行くよ。平民の君を迎え入れるのが無理なら、僕が身分を捨てて平民になろう。だから、それまでどうか元気で…」
ライアンが私の顎を上げ、そっと口づけをした。
「愛してる…」
その瞬間、光と闇が同時に襲い、突風が吹き荒れ、竜巻に飲み込まれたような気分になった。
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