第5章:偽装彼氏とデートの日

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それから部長とは少しのやり取りをして、次の土曜日に一緒に出掛けることになった。 出掛けるって言ったけど、服とかどうしたらいいんだろう? デートって感じでもないもんね。 あんまり着飾りすぎてもおかしいし、でも普段着で行くのも失礼? 「う~ん、分からない!」 私がノーブルの更衣室で迷っていると、麗華さんが後ろから抱き着いてきた。 いい匂いがして、しかも大きな胸を背中にあててくるので思わずドキっとしてしまう。 「ちょっ、麗華さん……!」 「もしかして、タクミとのデート?」 「えっ、なんで知ってるんですか!?」 「だ~ってタクミ私にはなんでも話してくる忠犬なんだから」 勝手に言ったな、部長め……! 私は口をむっと尖らせる。 「そんな妬かないで、ウミカ。タクミは私にとってはただの忠犬だから」 「や、妬いてなんかないですってば!」 「それで、着ていく服を迷ってるってわけ?」
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