個性が邪魔で仕方がない

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キーンコーンカーンコーン… HR終了のチャイムと同時に放送がかかった。 「あ、あ…えー皆さんおはようございます。教頭の大山です。全先生の方、急遽会議を開かせてもらいますので、終わり次第職員室に集合してください。」 何だか、一大事みたいだ。 「もし遅れたら、自習していてくださいね。高校生は中学生と違く、静かに過ごしてくださいね。」 とだけ言い残すと、ノートを持って足早に教室を出た。 私は、立ち上がりトイレへ行く。 自習なんてしても大学受験の役に立たない。 まさか、二葉学園の先生がこんなことをするなんて思わなかった。 トイレへ篭り、スマホを取り出す。 このまま、自習をサボる。スマホで今日のニュースチェック。 webニュース記事をスクロールしていく。 『児童精神科の寮の一室、204の部屋で医者の長瀬裕太(37)が頭を強打して死亡。どのような経緯なのか詳しく解説。』 自然に指が止まった。 まさか、もう見つかるとは。 先生をノコギリで切り取ってバラバラに直した方が良かっただろうか。 そのニュース記事をタップした。 昨日の午前9:00、児童精神科の寮の一室で医者の長瀬裕太(37)が鈍器のようなもので頭を強打し死亡しました。 亡くなっていた部屋は204号室で、その部屋は「堀崎彩芽(15)」が過ごしていた部屋でした。 警察の調べによると、 「彩芽さんは犯行予行時刻より数分前に寮を出たと記録されており、入り口近くで見張りをする警官は、『彩芽さんが出た後に入った人は誰もいません』と発言しており、未だ難航している」 ようです。ですが、今現在疑いが大きくかかっているのは 児童精神科の寮の203号室のカスミさんで、被害者が自分の血で書いた「白」が証拠になっています。カスミさんは髪や洋服が白色で、よく一緒にいた友達はこう発言しています。 「よく、愚痴を言ってましたね。えーと…裕太先生の。なんか「しつこい」 とか、「うざい」とか…?」 しかも、隣の部屋でさらに廊下には監視カメラが故障していたようです。 ですが、確定的な証拠はないので見つけ次第、情報を公開します。 というような内容。 何とか誤魔化しはできたようで… でも、今回は相当危なかった。 部屋を出た時、何かを引きずるような音がした。 こっそり覗いたら自分の血で「赤」と書いていた。 私の髪の色は…赤だ。 とりあえず、もう一回大きな石で頭を打ちつけた。 _先生の意識は無くなっていた。 赤を何とか書き直して「白」にした。 つまり、隣の部屋のカスミという知らない女子に罪をなすりつけた。
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