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「雲を眺めていたの。」ぴぴは、言いました。ぴぴは、テディベアの女の子です。雲を眺めては、想いが駆け巡っていくのだ、とその声音から、るるは察します。るるは、テディベアの男の子です。
るるの首には黄緑色と青色のチェックの細いリボンがきゅっと結ばれています。お部屋の湿度は20パーセント。
ぴぴの足もとには、ピンク色の可愛らしいレースが飾られております。「ねえ、ぴぴ、僕らはどこへ行けるのだろうね?」るるは、たずねます。
るるは、わからないこと、不思議に思うことがあると、真っ先に隣のぴぴにたずねます。ぴぴは、ためいきをついて「私たちは、どこかへ行かなくちゃならないのかしら?」と。
るるはこたえます。「もちろん、行かなくったっていいさ。だけど、でも...。」くちごもってしまいます。
るるは、ぴぴを連れて、どこまでも、どこまでも色々な場所へ冒険したかったのです。ですが、るるには適切な言葉がみあたらないのです。
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