Ⅱ.ライオネス別邸の饗宴・前編(R18)

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「‼ い ――嫌だ や」 「お前は男の相手をしている間は」 「それだけは」 「ジナマリアだ」 「おゆる、し くださ ひっ い゙ッ」 「ジナ」 「嫌 あ゙ッ いやれ、す んあっ ひっ」  喪った妹の名前で呼ばれながら男に尻を犯される。  それがイオにとって、どれほど屈辱的で、唾棄すべき事で、彼の身を切り刻むに等しい痛みを与えた事か。 「ひっ あっ ひぅ んぁ ひあ」 「ああ、やっといい反応するようになったじゃねえか。夜もその調子で可愛がられると良い。ジナマリア」 「やら…… かっか… ゆるし て んひ… ひぁ あ」  泣きながら、ペニスを咥えこんだ肉壺をヒクつかせる、モスグリーンのドレスを着たイオ。その手首を開放し、ヴラドは灰皿に葉巻を置き、ズルン、と彼の体内から雄槍を引き摺り出した。フラつき、力の入らないイオを振り向かせると、その顔へ濡れたペニスの先端を突きつけ、顔面へ向け白濁をぶち撒ける。 「ふぅ…舐めろ、ジナ」 「は……ぅ…あ……」 「お前のケツに入ったチンポだぞ。お前が舐めて拭え」  どろり…とイオの髪や頬に掛かった、ヴラドの精液が垂れ流れてくる。 「早くしろ」  肩で息をして、嫌悪と快楽の燻りに呆然とするイオが、あくまで自分から動く事をヴラドは望んだ。 「お前の覚悟はその程度だったか、んん?」 「……ヴラド…か…っか……」 「ジナマリア」  イオの目の前には、体液で濡れ淫水焼けした、赤黒い雄の象徴が突き付けられた儘、微動だにしない。 「妥協や諦念じゃねえ顔を見せてみろ。んん?」 「う…あ……」 「それともお前がイッてからじゃねえと出来ないか?」  そう揶揄する男の無骨な手が、ドレスの上からイオの乳首を弾く。ひぅ、と息を詰め、イオは首を横に振り、頭を下げて雄の物に口付けた。 「想像してみろ。それで楽しめ、できるな? ジナマリア」  ――楽しむ? 「ぁ は…ぁ あ」  ――楽しいのかな。 「ジナマリア」  ――チンポはデカくて、口の中が一杯になって、涎が止まらない。あれだけ出したのに、萎えてもこんなに大きいチンポだから、楽しいのかな。 「ん……ふ、ぅ」  イオはじゅるっと大きく音を立てて唾液を啜り、舌を伸ばして表面を舐め清める。ヴラドの手はイオの胸を女にするように大きく揉み回し、厚みには乏しくとも柔らかさを堪能し、尖った肉粒を捏ね潰す。 「んあっ♡ あ♡ かっか…ぁ♡」 「んん? 胸揉まれるのが悦いのか?」 「…は、い あっ♡ きもち…いい です♡」  イオの口中で再び雄楔が硬さを持ち、先走りが滲み舌の上に広がる。 「んぇ ふ」 「いい面になってきたじゃねえか。好きか? チンポしゃぶるのはよ。ジナマリア」  ヴラドの太腿に両手をついて、イオは自ら頭を股ぐらにうずめる。濃厚な雄のにおいとペニスの存在感。ドレスの下のイオのペニスもすっかり先走りで濡れそぼり、ぴくぴく揺れて絶頂が近い。  ――きもちいい。苦しいのに、ゾクゾクする。  ヴラドは股座のイオが蕩けた表情でチンポを堪能する姿を見て今迄よりも深く息を吐き、彼の口の中で雄楔を揺らした。 「ほら、口ン中似二発目出してやる。全部飲めよジナマリア」 「んぅ♡ ふ ぅ♡ ん゙♡」  鼻先がヴラドの陰毛に埋まる。呼吸すれば男のにおいで目眩がして、鋒にこじ開けられた喉が苦しい。  頬をすぼめてじゅぞぞっ♡と吸い上げた途端、熱いドロリとしたものが弾けたように注がれた。 「ふ……うぅ…ああ…良いクチマンコだ…ジナマリア……」  大きな手がイオの頭を押さえつけ逃さない。  苦しいはずなのに、イオもドレスの下で薄い精液をとぷとぷと溢す射精をしていた。 「ッ〰〰♡ ッ♡♡♡」  考えることを放棄して、支配されるセックスは気持ちが良くて、涙が止まらない。 「……はぁ…。いい子だジナマリア。しゃぶりながらイッたな? んん? 一度、顔を洗ってこい。着替えも用意してやる」  ずろん♡ とイオの唇から性器を引き摺り出したヴラドは、ペットを褒めるときのようにイオの頭を撫でた。しかし、当の本人はすっかり呆けてしまって床にしゃがみ込んだまま、余韻に浸っている。 「おい、ジナマリア。んん? まあいい」  ヴラドがベルを鳴らすと使用人がドアを開け、まるで動じること無く二人の前へとやってきた。 「コイツを風呂に入れろ。夜に使う鳥だ」 「はい、畏まりました」 「ぁ…あ?」  顔にヴラドの陰毛を貼り付けたイオは、肩を支えられ立ち上がり、使用人につれられて部屋を後にした。ヴラドは肩をぐるりと回し、乱れた着衣を整える。 「神話を完成させて、新しい時代を作るのは俺だ」  重々しい足音とともに、ヴラドも汚れた部屋を後にした。
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