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「たっ――……」
思わず出かかった言葉をギリギリで飲み込み、口元に差し出される指にしゃぶり付いた。
「んふ、ぅ」
「ほれ、腕を上げろ」
「下の口は、今まで何本咥え込んだ」
脚を広げ、腕も頭上へ伸ばす格好を強いられる。何か台のようなものに腰を下ろし、四方から伸びる手が先ずは服の上から体を弄り、品定めする。
「股座のものは小振りですな」
「んぁ……はぁ」
口から指を引き抜かれ、イオはそのまま舌を摘ままれる。唇の端からとぷ…と唾液が垂れた。
「ライオネス卿、この鳥は雌の味は知っているのかな」
誰かがイオの肘から二の腕を羽毛のようなタッチで撫でて、腋の淡い茂みを擽った。
「さぁな。田舎じゃ一寸した傷物でな。縁談らしい縁談も無いそうだが。どうなんだ? ジナマリア」
「あ……どう、いう…」
「女を抱いたことは有るのか?」
ヴラドのにおいがする。きっと顔を近付けられたのだ。イオは首を伸ばし、厚い唇に自ら吸い付いた。
「……り…ません…皆さま ッひ あっ 何、あ」
「むはっ、はぁっ…」
突然、誰かに腋にしゃぶりつかれ、うっすらと生えた脇毛ごと何度も舐め回される。初めての刺激にイオは上擦った声を上げ体をビクッと強張らせた。
「はぁ……男に媚びる雌臭い、淫乱な体だ」
「っ…も……しわけ…ありません、ぅ、あ」
ぺちょ、ぴちょっ、じゅるるっ。脇を舐める男は、執拗にイオのそこから離れない。
擽ったさと嫌悪感がぞわぞわと背筋に波紋のように広がり、身を捩り逃げようとすると、別の方向から押さえつけられた。
「おいおい、落ちてしまうよ、危ない危ない」
支えなくてはいかんな、と告げられ、イオの開いた足が掴まれる。膝を抱えられ、腰の下に支えのクッションが差し込まれた。
「せっつきすぎではないかね? 鳥が震えている」
誰かの言葉に脇を舐めていた男が漸く手を止めたが、既にイオは疲れ、息を切らしていた。
「我々は彼の接待をしているんじゃない」
「左様。彼が我々を満足させる、ここはそういう場だ」
「それもそうだがね」
ぬぷぬぷぬぷ…♡ と肉壺が熱いものを飲み込まされた。
「は、ぉ……あっ♡ あ♡」
漸く体が知っている快楽を得て、太腿まで勝手にビクビクと震え出す。コルセットで硬く締め上げられた腹の中は、普段よりも雄杭の存在感を強くイオに感じ取らせた。
「さあ…ジナマリア嬢、我々を満足させておくれ」
男たちの気配。雄のにおい。
半開きで震える唇に、つるりとした丸みを帯びた温かいものが、青臭いにおいとともにぴとりと押し当てられた。
グローブを纏った手にも、先刻舐めしゃぶられた腋にも。
「ふ、ぁ…い……みな…さま」
イオは正気だ。
目隠しをしたまま、ひく、とぎこちなく笑みを浮かべ、雄を飲み込んだ尻孔をヒクつかせて、身体をくねらせ、それぞれの男に媚びる。
少年性愛と言うには薹が立っている。初物でもない。自分から媚びていかなければ、何も手にすることは出来ない。
「皆様のお力を…ジナにお貸しいただきたく、この場を借りて、お願い申し上げます、ん♡ は♡ あぶっ♡ ん♡゙」
このために仕立てたドレスが汚されていく。ぬれたグローブが脱がされ、直に性器を握り、扱かされる。
尻を犯されているのに、貞操帯のせいで始終イオの性器は痛み、腰が反り、無意識に逃げようとするとガッシリと掴まれ、奥まで肉壺を犯された。
「ひぎうっ! あ゙っ♡゙ ひっ♡」
爪先が小さく尖った、ヒールの高い靴が脱がされ、赤くジンジンと痛む足も油が垂らされ、指の股からもみくちゃにされる。
「ああ、柔らかいのによくしゃぶりつく口だ、諸君、先に失礼――ッ んぅ」
びゅるるるっ♡ と胎内で雄が暴れた。
「んぁ あ♡ あ、出てる あ♡ 出てます ぅ♡ んあ♡♡♡」
イオはガクガクと腰から両足まで震わせるが、貞操帯のせいで射精は出来ない。アナルから腹奥の快楽に脳を犯されながら、どうすればより客達が、或いはヴラドが満足するのかを考えながら、自ら、より深みにまた一歩足を踏み出す。
「……も…もし…普通に…犯すのに、あ…飽きたら……」
声が震える。覚悟をしているのに、その次の言葉がつっかえた。
「どうした、ジナ」
ヴラドの声は少し離れている。この痴態を見物しているのだろう。
「……手、で」
「ほう?」
「拳で、お……犯して…くだ、さい」
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