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歓びの歌(R18G)
赦したまえ。
私の業を赦したまえ。
さもなくば私の獣性に裁きの光を下したまえ。
神が遣わした神子によって、人々が自らの内より溢れ出る昏き嘆きを封じたとしても、消えなかった私の秘めた渇きは。
ああ、こんなにも猛る。
燃える。
抗い難き誘惑。
血潮の熱さ。
腸のぬめり。
眼球から失われる命の輝き。
そんな私がよりによって、見てしまった。
美しい奇跡を。
生きた柩を。
ねじれ、破裂し、叩き潰され、切り捨てられた朽葉色の肌の民の神官たち。
神官たちのむくろが、まるで魚市場のように転がる先に、私の連れてきた兵たちが、最後に残った神子を犯し、壊し、そして自らも壊れていく様を見た。
箍の外れた欲望に蹂躙された神子の、鮮やかな緋色の骨肉片。
砕かれた頭から溢れる薄橙色の脳。
まるで浜に打ち上げられた生き物のように、顎を失って垂れる舌。
腸からは白い湯気が立ち上り、帳のようにうねり垂れていた。
私の目は瞬きを忘れ、乾き切っていた。
酸の様に熱い涙が溢れ出して、この酷い光景に足は震え、私は生暖かい床に膝をついた。
そのすべてが私の獣性を煽り、気が付けば長く忘れていた絶頂を一人覚えていた。
神よ、私は間違えておりました。
あなたが、ただの薬師である私に、斯様な愛を授けてくださいましたのは、この甘い肉と血の味を忘れないようにするために違いありません。
ああ、神子はもうすっかり元通りではないか。
私はこの御方の骨の太さも、腸が手から滑り落ちる感触も、痙攣して鶏のような声を喉笛から漏らす様子も、頭蓋骨の中身の重さも知る、唯一の存在となった。
なんということだ。
なんと愛おしいことだ。
私の悍ましい獣性をかの御方に捧げよう。
美しき生きた柩に、世界のすべてを捧げよう。
私は許されているのだ。
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