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正しくはこうだ……「“ふたりの”星の子顕れ“ともに果て”しとき、王の御代瓦解せん」。
つまり王が採るべき道は、何をおいても星の子を守護することだった。しかし老いて耄碌した王は邪な神官の目論見に踊らされていたというわけだ。その息子にも聡明さなどかけらもないから、星の子狩りで捕らえた子どもを影武者として“再利用”するという悪趣味な案を訝しがることなくむしろ手を叩いて受け入れた。
革命軍のヤツらもおめでたくて、自分たちにリークされる王侯貴族どもの情報が、どんな意図に基づくかなぞ考えもしないで乗せられてくれたってわけだ。おかげで、俺の描いた青写真通り、悲劇的な星の子どうしの再会が果たされたってわけさ。
……え? そう言う俺は誰なのかって?
さぁ、それはご想像にお任せするよ。
ここでの仕事ももう仕舞いだ。次の興行が控えてるんでね。
次は地図のどこに穴を開けるのかって? そりゃ、見てのお楽しみということで。近日公開、乞うご期待ってな……ケヒッ。
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