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「え?」
「これって偶然なのかな」
私達は真っ直ぐに見つめ合った。
首筋に鳥肌が立つ。
「陽菜ちゃん…本当に?」
胸がどきどきした。
私の前世の親友は、陽菜ちゃんなのだろうか。
最新の科学技術で、私達の頭の中にあるものを分析したとしても、それが単なる空想なのか、それとも本物の前世の記憶なのか、そんなことまでは分からないんじゃないかと思う。
なら、自分で決めていいんだ。
自分が空想だと思うんなら空想だし、前世の記憶だと思うんなら、本当に前世の記憶なのだ。
私は、前世で見聞きしたことや、出会った友達のことを、本当のことじゃないなんて思いたくない。
きっと陽菜ちゃんも同じだと思う。
そんな陽菜ちゃんと出会えたことは、偶然かもしれないし、偶然じゃないかもしれない。
太陽と月のこともだ。単なる偶然かもしれないし、本当にそうじゃないのかもしれない。
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