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つまり、こういうことだ。
私達はお互いに関する記憶を奪われながらも、生まれ変わるたびにめぐり会っていた。
そして、かなり長い時間がかかってしまったが、私達はとうとう現世で悪魔の陰謀に気付くことができたのだ。
二人の記憶の失いかたがバラバラなのは、悪魔の力が足りなかったからだ。
あの時の戦いで、私達に徹底的に痛めつけられたせいで。
「そうだったのか…。悪魔め、こんなことをするなんて許せない!」
陽菜ちゃんは私の話しを聞いて、驚き、そして怒りだした。
「私達、急いで悪魔の呪いを解いて、記憶を取り戻さなきゃ。悪魔が復活するまでに、あとどのくらい時間があるんだろう」
「大丈夫。きっと、ずっと先だよ」
「本当に?なんで分かるの?」
「う~ん、なんとなく」
「えええっ」
陽菜ちゃんがマンガみたいに大袈裟に驚いたので、私は思わず笑ってしまった。
友達としゃべるって、こんなに楽しいんだ。
「私達、もう一緒にいるし。悪魔の陰謀にも気付いてるし。だから、もし何か起こっても平気だよ」
「分かった。信じる!」
陽菜ちゃんも笑う。
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