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そして、次の日…
俺は、約束したいつもの公園に向かっていた。
万一、彼女に見られてはいけないから、俺はいつものように近くから歩いて公園に向かっていた。
公園の傍の交差点で彼女を見かけた。
俺が、手を振ろうかと思った時、彼女の後ろに黒い影が現れた。
その者は、静香の背中を思いっきり突き飛ばした。
静香はその反動で車道に押し出され…
耳をつんざくようなブレーキの音…
彼女の姿は、車の陰になっていて見えない。
「静香!」
俺は、自分の姿を実体化し、彼女の傍に駆け出した。
実体化…すなわち、誰の目にも見えるようにすることは可能だが、余程の事情がある時にしか許されてはいない。
しかし、今はその時だと思った。
周りには、数人の人間がいたからだ。
「死にたいのか!」
ドライバーは静香に怒声を浴びせ、走り去った。。
静香は、ゆっくりと起き上がる。
「静香、大丈夫なのか!?」
「うん、大丈夫。」
彼女の膝からは血が出ていたが、車にぶつかったような形跡はなかった。
「とにかく向こうへ。」
俺は、彼女に肩を貸しながら、公園の方へ導いた。
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