第十話 ソーセージたっぷりポトフ

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朝です。 「しゃーねえな」 「やった、カレーだ!」 「でもすげー人だな」 「みんなにも手伝ってもらいましょ、なんせ、向こうの五倍は作らないとね」 「五倍!はー、すげーことになりそ」 〈さあ、みんな張り切って行くわよ!〉 オー!!! 朝食を終え、カレーの野菜の準備です。 スパイスを炒るセシルたちは私のレシピをにらめっこしながら慎重に測っていた。 慣れたら、調合した粉をビンに入れておけばいい。 そうするは、でもこのにおい、本当に大変ね。 みんな口には、マスクならぬ、布を巻いております。 粉にむせるという、まあ慣れるまでガンバレー。 「これ?」 「食えるのか?」 「泥水?」 なんて初めて見たらそうなるよねー。地下の居酒屋は、貸切です。 「はーうまい」 「さすがだなー」 「やっぱりライスだよなー」 「いやそこはパンだろ」 「どっちでもいいー、付け合わせもウメー」 知っている人の感想です。でも、その他大勢は無言。カレーとにらめっこ、スプーンを入れるのも躊躇します。 「久しぶりだなこの静寂」 「さて、おかわりはいくつ来るかしら?」 「はーこの味、この味、お腹の奥がカーってなるんだけど、うまみがすごいのよねー」 りんご、ナムーは大量に買ってジャムにしておけば、夏に使える。 果物の甘みはいいね、作っておくわ。 「さて、おかわりしますか!」 とセシルが立つやいなや。 ガタ、ガタンと席を立った子が走るように鍋へ向かった。 次々と立ち上がったと思ったらあっという間に列が出来てしまった。 子供たちも黙々と食べ、笑う顔に私達も微笑むのでした。 ベランダにずらりと並ぶ布団を入れています。 セシルにまだ彼氏を待っているのか尋ねました。 彼女は、生まれた場所に一度は戻る事はあるだろう、もしそこで出会えたのなら、懐かしい話をしようとは思う、デモね、もういいのと彼女は言った。 下を見る目線の先には、いい男がいます。 「今度はちゃんと捕まえておかないとね」 「ルシアンも、なんだか聞くところによると王子から求婚されたとか?」 「年下よー、おばさんのどこがいいんだかわかんない」 「年なんていいんじゃない、誰であろうと、一緒にいられれば。死ぬときまで一緒に死ねる人なんて、そんなにいないもの……だから、一緒にいて楽しくて、ほっとする人を見つけた」 「そっか、私も考え時だなー、そうだ結婚式、しようよ」 セシルは首を振りました。 何で?やろうよ。 二人だけでいい。祝福してくれるのはうれしいけど、戦争が恐い。すべてをさらっていった戦争がにくい。死ぬ間際そのとき、彼だけを見ていたい、だから、二人だけでいいとセシルは言ったの。 親をなくし、頼る親戚もなく、ただ死にたくないだけで逃げてきた彼女。 戦争、私が知らないことがおきている、それもすぐそばで。 セシルは私の肩に頭を乗せると、大事な人がたくさんできちゃった、もう、つらい思いはしたくない。ルシアンは泣かないって言ったけど、私も泣いてないよ。 笑っている事が多いから、泣いてない。 うん。 私達は、ベランダから空を眺めていました。 この先も、空だけはつながっています。私たちもずっとつながっています。 「それではみなさん、後の事は頼みます」 「十分注意してね」 「はい」 「領地はお任せください」 「お願いします」 「ルシアン!」 セシルが抱きついてきた、帰ってきたら絶対よる事、誰ひとりかけることなく帰ってきてとみんなに抱き着きました。 「また来るね」 「みんなも」 「じゃあね」 「ばいばい」 「みなさんお達者で」 彼らは何時までも私たちの馬車を見ていたそうです。
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