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第十二話 あつあつ焼きショウロンポウとボルシチ
「へー、明るくなった」
「すごいわね」
受付とお酒のカウンターの後ろに廊下の様に部屋をつけ、お二人の部屋は窓のある明るい部屋に、お店も周りを囲む用にしてあった物置を撤去、店を広くして、明るくした。
「動線も悪いからかえたよ?」
「赤ちゃんができたら、動きにくくなるから、この方がいい」
「どうぞ、お二人の部屋です」
倉庫は倉庫として、裏の小屋へ、物をうつした。
二人は涙を浮かべ、ありがとうを繰り返していた。
厨房が無かったので作りました、後スタッフの部屋が無かったので、追加したのです。
そしてもう一つ。
「ウワー、これ、咲いたら見事でしょうね」
「あと二ヶ月ぐらい先ね」
奥様に食事の話を聞きました、昨日のはおいしくいただいたというの、今日はその作り方です。
ブラムはこっちの世界でウメの事、そして私が彼女に食べさせたのは梅干!
実が取れたら買う話をすると彼女はお酒にもするからというのです。
「梅酒があるの?」
ええ、名前、違うけど。
見たい、見たい!
氷砂糖とは違うけど、それに近いものがありました、作り方はおんなじです、焼酎は?と聞いたらなんと、うちの店から買っているではありませんか、感謝ですー!
お二人にはちゃんと名刺を渡しました。子供たちも使いたくてしょうがなかったのか、私のまねをしています。
「ハハハ、これはすごい、うちの店でも作らないと」
「皆さん教会の見習いが変わりの姿なんて、すごいですね」
「本業はこっちです、さあ、今日から忙しくなりますよ?」
あのー、どうして?
暇なほうがいい?
そうじゃなくてお客さんが来るって。
「そりゃ、俺たちがここにいるからさ」
「昨日来た兵士や村長たちがもう広めているわ」
「他の宿屋、ぎゃふんといわせてやろうよ!」
「そうだじょ、この宿屋はこの村一番だじょ!」
そういっていただけると。
「さあ二人には、しっかりおぼえていただきますよ」
「「はい!」」
「あった、ここだ、ここだ、すげー人だな」
「まってくれ、はー、すげーなこりゃ」
「でも並ぶ価値はある、ぜってーうまいから」
「いらっしゃい、いらっしゃい、ブラム亭にお邪魔してるスープ屋は二日間限定だ、並んだ、並んだ」
「これがトン汁、はー、ん?トーチー?」
なんだそりゃ?
いや、なんだか懐かしい味がするんだ。
へー、うまいよなー。
母ちゃん、早く、早く。
「待ってな、ハイ、熱いからゆっくりね」
「やっとありつける、トン汁とお勧め一つずつ、普通で!」
「ハイ、両方普通です、ドロップ四枚です」
ここは海から遠いので、海鮮チゲスープにしてみました。
食材ですか?まだまだバックにはたっぷり入ってます。
「四枚、ハイ!」
「お待たせしました、奥のほうが空いてます、どうぞごゆっくり、次の方どうぞ!」
「ついかだよ!」
「おまたせしました!」
「ご主人無理しないで」
「いいえ、今まで暇だった分取替えしますので」
がんばりましょう。
はい!
海の魚なんか何年ぶりだという声も聞こえてきました、辛いけどおいしいとチゲもなくなっていきます。
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