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「どう?」
「焼きに入ってる」
「春巻きはオッケーね水餃子のほうは?」
「後蒸すだけ!」
「よし」
「中華丼の具できたぞ」
「ガイルさんどうですか?」
「これでどうですか?」
「おおーいいですね」
「でもこれが本当に売りになるんですか?」
「ハイ、酒飲みの当てにもなりますからね、さすがスープ屋のショウロンポウだと言わせてみせます!」
「すごいな」
「そろそろお客さん来るよ!」
「ハイ、それじゃあラストスパート、がんばりますよ!」
「うわー」
お客さまは食堂へ入ると、まず明るさに驚きます。だいたいが油に芯を入れた物か暖炉の明かりだけなので、魔石の明かりを金属に反射させたものだけで、相当明るく感じるのです。
「お部屋の番号の着いている席へどうぞ?予約をなさってない方はそちらで受付をお願いします」
「いらっしゃいませ、お部屋の番号は?」
「これです」
「どうぞこちらへ」
ウワー、かっこいい。
素敵な人ね。
「どうぞこちらへ」いすを引いて差しあげます。
「本日のメニューです、お酒になさいますか?ソフトドリンクもございますが」
「お酒にしない?」
「食前酒と香りのお茶とお願いできますか?」
「お嬢様はいかがなさいますか?」
お嬢様だって。
「お、同じもので」
かしこまりました。
「お待たせいたしました、こちらは大変熱いスープが出ますので、レンゲにとってスープを出して覚ましてお召し上がりください、エールです、ごゆっくりどうぞ」
「エール?でかいな、まずはこれで、ん?何だこれ、ウメー、いかんいかんうますぎてエールを飲み干すところだ、焼きショウロンポウ、こうして、スープを出して、ずず、あつ、はふ、あつ、うま、はーこりゃいい、スマン、エールのおかわりを!」
夜の部は予約を裁けばいいので、少し楽です。
「はー、うまい、キムチのおかわり」
「ハイ、キムチ盛り合わせです」
「酒にあうー」
「部屋が空いてないのが残念だが、うまいのが食えるのは幸せだな」
「風呂にはいったかい?」
「風呂?まだだ」
「ああ、ここは金さえ払えば風呂に入れるんだ、テルマエといっていたな。最高だったぞ」
「テルマエ、山のほうに行かないとないと聞いていたがあるんですね」
「お客さん、お酒を飲まれているからお勧めしません、体壊すからお酒を飲んだ後はお断りしてるんですよ、その代わり朝ぶろはいかがですか?」
とカウンターの方もそれなりに動いている。
終了、お疲れ様でした。
ゆっくり休んでね。
私達も休ませてもらいます。また朝から忙しくなりそうです。
その頃村長は一人、家で仕事をしています。
シスターたちは休んでいますが、ちゃんと彼の護衛もかねているので安心です。
ただ彼は、今までの付けがあります。
どんなやつが狙っているか、まだそれはわかっていませんけどね。
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