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僕は海くんと結ばれてから2年後、海くんと結婚をした。
結婚といっても戸籍で結ばれる結婚ではない。
事実婚だ。
世間的には同居という状態だ。
僕らは、ホスト時代に稼いだお金でバーを開き二人で経営をしている。
ケンカをするときもあるが幸せな日々を送っている。
今日は海くんと旅行に行く。
海の見えるホテルに泊まるというから楽しみだ。
僕は前日から二人分の旅支度をし、目覚ましをかけて寝た。
今日は良い天気だ。
僕たちは車で海に向かう。
サービスエリアで買ったソフトクリームは甘かった。
宿にチェックインするまで近くの美術館などを観光した。春の潮風は優しく僕の頬を撫でた。
隣で手をつなぐ彼の美しい横顔を見ると身体が熱くなるのを感じた。
夕方、チェックインをしたあと、海に夕日を見に行った。海には、人々が楽しんでいる姿があった。
私たちは夕日をみながら波の音を楽しんでいた。
真っ赤な夕日が落ちるその時、海くんは立ち止まり僕を見つめて抱きしめてくれた。
「いつまでも一緒にいようね。」
そういうと僕の指にラピスラズリの指輪をつけてくれた。彼の指にも同じものがついている。
僕は幸せで泣き出しそうになった。
翌日の帰路僕は幸せな気持ちでいっぱいだった。
まっすぐ帰ると思っていた僕はやがてチャペルに到着したことにびっくりしていた。
僕らは、チャペルにつくと白の燕尾服に着替え誓いの言葉とキスをした。
結婚式だ。
僕は結婚式なんてしないと思っていたから、嬉しくて泣いた。
これからどんな道が僕と彼に用意されているんだろう。
ずっと幸せな道でありますように。
僕は帰りの高速道路を走りながら神様に願った。
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