00『FirstLove 〜初恋〜』

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(たかむら)獅王(レオ)。 彼女が、義経(よしつね)レッカ。 そして俺、戦国(せんごく)雄姿郎(ゆうしろう)9253d1f8-cd4a-48ab-8716-96ffb665fd33 俺たちは高校の同級生で、幼なじみで、くされ縁。オムツを履いていた頃からの付き合いだ。 「ゆ」 「え?」 風が強い。 快晴の校舎の屋上。雲ひとつない空はどこまでも高い。 「雄姿郎がはっきりしないから悪いんだからねッ」 「どういう意味だよ」 気が強いレッカ。幼稚園の頃にクレヨンで描いた将来の夢は戦闘機のパイロット。 レッカは瞳をうるませていた。 「雄姿郎のせいであたしはこんなに苦しいッ」 「俺のせい?」 鈍感な俺はいつもレッカに怒られる。 「あたしは……」 また風が、レッカのスカートを巻き上げ吹き去っていった。 「雄姿郎が好き」 レッカは俺の頬を両手で包むと、かわいい顔を近づけキスをした。 こういう時は目を閉じる、それくらいは知っていたが、おどろきのほうが大きかった。 「!」 俺は目を見開く。 不意のキスよりもさらにおどろくべき光景が、続けざまに俺の目に飛び込んできた。 推定20メートルの巨人が、空から落下してくる。 巨大な、美女。 ひたいの真ん中と頬骨に、ひとつずつ奇妙なアザ。 レッカは俺を突き飛ばした。
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