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2年後の今。
キチンデアボロから数えて6番目の特異災害。
『現地画像確認、特異災害第6号を通称オクタゴンとします』
IP無線から聴こえる通信員の声。
『前回出現した第5号よりも、想定見積もり1.8%強度上昇』
ストームライダー隊員となった俺は、了解と返答した。
相当苦労した特異災害第5号よりもさらに強い。はたして立ち向かう隊員は大丈夫だろうか。そんな俺の心配をよそに、武装を手にした隊員たちが外に飛びだしていく。
「戦国!」
機動隊から出向してきた肉体美先輩が俺を呼んだ。隊で一番下っ端である俺は、背筋を伸ばし返事をした。
「車から出るんじゃねえぞ」
わかっているそんなことは。
今までの俺では役に立たないことも(傍点)。
肉体美先輩は俺にウインクし、四連装ロケットランチャーを手に車を出ていった。
車にひとりのこった俺は、強力な武器を持ちながらすぐに飛びだすことができない状況に小さくため息を落とす。
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