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昔々、神々と人とが曖昧な関係にあった時代。
特に神に気に入られ、特殊な力を与えられた者の一族が、いくつか存在した。
ひっそりと、その血を紡いでいた一族たちは、時を追うごとにその力を弱まらせ、それに焦りを覚えた種族が弱くなった種族を吸収することで、更にその数を減らしていた。
その問題の種族も、そんな一族の一つだったが、数を減らさざるを得なかった事情は、少々異なった。
彼らはただ一度、伴侶と決めた者以外とは、子を望まないという、少々厄介な取り決めをしている一族だったのだ。
伴侶と、子を作る前に死別してしまえば、その子孫は途絶える。
その為に、彼らは絶滅の兆しがあったのだが、それより前に滅びる事となった。
その原因は、とある種族との抗争だった。
戦闘民族でもあったその血を求め、突如襲い掛かった種族は、様々な力を駆使して力任せの種族を叩きのめしたのだ。
そして、種族の族長の娘を連れ去ったと、伝えられていたのだが……。
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