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第六話 毒入りお菓子と王妃殺害
お昼時、ドーナツ屋のほうには又、あの男性が、お使いで店へきていました。
彼のそばにすっと立つ人たちに驚く男性。
「済まぬが少し話を聞いてもよいか?」
「何、捕まえようとかそんな事ではない」
「ええ、何でしょうか?」
「おぬし、何をたくらんでおる?」
「え?」
「隠さずともよい、毒をもったところでわかってしまえばおぬしの命などすぐに飛んでいくぞ」
「我々はあなたを失いたくはないのです、何故そんな考えをお持ちなのか教えてはくれませんか?」
「おっちゃん、この兵士さんたちはいい人だ、絶対、力になってくれる」
「そう、そう、相談してみなよ」
「……私は」
なんと!彼は、王妃に殺された、第一王子のお妃、第一王妃の兄でした。
いつか王妃を殺そうと王宮へもぐりこんだが、なかなか王妃のそばには行く事ができず、やっと、身の回りの女中に近づく事ができ、こうして…… ですが、この間子供たちに諭され考えたのです。今はまだ何もせずとも、いつかは罰が当たると。
「罰だと?」
「ええ、今に天罰を誰かが与えます」
どういうことだ?
王妃に反旗を翻しているのは私だけではないという事です。
「では、われらの仲間にならぬか?」
「あ、あなた様は!」
後ろにいた男性が、フードを取りました。
彼は、頭を下げようとしましたが、彼はしーっと口に指を当てました。
「私は第一王子のそっくりさんだ、君の力を貸してほしい」
彼は妹が亡くなったとき、本当につらい思いをしたのが目の前にいる王子だと言う事を知っていました。ただ、両親が死んでしまったことでうらみは積もり積もっていたといわれました。
そして、彼のおかげで、中のことを知ることができたのです。
帰ってくると第一王子はこれから拠点となる、モント村へと向かったそうです。
シュエル隊長、ダニエルさん、マルコたちに話をし、私達は休ませてもらいました。
寝ている間に、子供たちにはある事を頼むように支持を出しました。
シュエル隊長はグリーンバルからロイドさんのところに来た荷物についての話が来ていないか調べてもらいます。
ダニエルさんには王妃お抱えデザイナー、カッサートの税金について、グットマンたちと探ってほしい事を頼みました。
マルコとセルには、王都組みの子達だけで店を開けられるように数日分の献立とその準備の打ち合わせを頼みました。
アレンとベルには、浮浪者の子供たちを集め、あるものを集めるのを頼みます。
そしてレナとリオには同じように、子供たちに石を集めさせ、ネズミの絵をかいてもらいます、できるだけたくさんです。
まぶしくて目が覚めました。
閉めたはずのカーテンが少しだけ空いてゆれています。
隣に眠るエルの上に何かがいます。
ん?ケンタ?
「エルー、オッキ、オッキして、ちゅんちゅんがきた」
それを聞いてあわてておきた。
隣もやっと目を覚ました。
窓を開けると中に入ってきた鳥は、エルが腕を出すと止まった。
「ケンタ、ありがとね」
鼻息も荒く手を上げた彼だった。
このごろはたっちができるようになって彼の動く範囲が断然広くなった、それに合わせ言葉もしっかりしてきた。階段が怖くて、あちこちに柵がしてあるのだが、どうやってここまで来たのか、まあいいか。
「ルシアン、これを」アリア様からです。『すべてがつながった、南下する』と書かれていました。
もう一匹が入ってきた。
「Bからだ準備が整ったそうだ」
「では、こっちへ向かっているのですね」
「ああ、すぐに兄上とカールに」
カール様はやめたほうがいい、まだどこで何が見ているかわからないから。
わかった。
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