歴史と追憶

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歴史と追憶

 魔女狩りは中世ヨーロッパで14世紀から17世紀まで行われた裁判と刑罰である。    長きに渡り行われた魔女狩りの被害者は数百万人に渡ると言われています。  その中で本物の魔女は何人いて  冤罪にかけられた人間はどのくら言いたでしょうか?  また、その時代はペストが流行した時代で、その原因も魔女の所為にされていたと言う説もあります。 「こんな闇深い中世だけどさぁ。あんたそれでも異世界トリップとかしたいわけ?」 「私が行きたいのはファンタジー!そんな現実的胸糞な歴史には行きたくないよぉ」  ここは平和ボケした現代日本。 中世ヨーロッパの歴史の展示会へと足を運び当時の魔女狩りの歴史を二人の姉妹が見て回っています。  現実主義な姉と  理想主義な妹。 「ま、理不尽に殺されない今の時代に生まれてきた私らは幸運だよね」  政治の汚職問題と税金ばかりが無駄に高く他国に金をばら撒くしょうもない国家でもその時代よりも幾分か幸せだと姉は言う。 「こうやってのんびり展示見て回れてるからね」  それよりもお腹空いたと妹はスマホを取り出し時間を確認する。 「何が食べたい?」 「パフェ」 「普通の飯にしろ」  そう楽しそうに会話をしながら姉妹は手を繋ぎ展示会を後にした。 「あ、桜」  外に出て街に咲いた五分咲きの桜を妹が指さす。まだ少し肌寒い季節だが、桜を見てもう春なんだなと、笑みがこぼれる。 「ギリギリでもあんたがせっかく進級出来たんだ。今日はお祝いしてあげるわ」 「本当に?じゃあ焼肉」 「はいはい」  笑いながら歩きながら歩く二人の姉妹を小さな精霊達が桜の木の上から見守っていた。 Fin
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