麻婆豆腐を作って食べる話

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勤務先から貰ったレシピで麻婆豆腐を作って食べる。といっても、僕は辛いものが苦手なのでコチュジャンは入れない。どちらかというと五目豆腐に近いものができあがる。 何日も掛けてたっぷり食べたいので大鍋一杯に作る。 野菜を切って、豆腐も好きな大きさに切る。 ごま油を引いた鍋に野菜を加えて、火が通るまで炒める。野菜を炒めていくうちに野菜の水分が出て、野菜がしっとりとしてくる。 次に豆腐と調味料を入れる。崩れないように野菜と混ぜ合わせたら、味見をして確認し、味が薄ければ調味料を足す。 本日の献立は白いご飯ともやしとキャベツのスープ、きゅうりとくらげの中華風和え物にメインは麻婆豆腐。 僕はお茶碗に山盛りの白ご飯をよそい、お玉二杯分の麻婆豆腐を取り皿によそうと、テーブルについた。 「いただきます」 食前の挨拶をしてからまずはスープを啜った。鶏だしがよくきいている。次にきゅうりの中華風和え物を口に運んだ。きゅうりのさっぱりとしたみずみずしさと、くらげのコリコリとした食感が堪らない。 僕は一度水で口の中をリセットしてから、レンゲ一匙分の麻婆豆腐を掬って口に入れた。味噌と醤油の味と豆腐の濃厚な甘さ、全体の食べ応えに満足感を覚える。 僕はもう一匙掬うと、今度は白いご飯の上にかけて麻婆丼にして食べる。当たり前だけど、食べ応えがさらに増す。美味しい。 その後は黙々と食事を進めた。途中で何度か麻婆豆腐と白ご飯をおかわりする。 満腹になっても、鍋の中身はまだまだ減ってはいなかった。 これは明日も明後日も楽しめるぞ、と僕は一人微笑む。 最後に僕は、食後の挨拶をするために手を合わせた。 「ごちそうさまでした」
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